ピクシーズを語るデヴィッド・ボウイ (2001)

ピクシーズは1985年にアメリカで結成。1987年にイギリスのレーベル4ADと契約し、5枚の作品を発表。1993年に解散。2004年にオリジナルメンバーで再結成。2013年にオリジナルベーシストのキム・ディール脱退。マフズのキム・シャタックが一時的にサポートに入り、その後エントランス・バンドやア・パーフェクト・サークルで活躍していたマルチ・インストゥルメンタリストのパズ・レンチャンティンがサポート⇒2016年に正式加入。現在も精力的に活動中。

再結成前の2001年、イギリスのテレビ局 Channel 4がGougeというドキュメンタリーを制作しており、数々のミュージシャンたちのインタビューが紹介されました(ボノ(U2)、デヴィッド・ボウイ、トム・ヨーク&ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)、グラハム・コクソン&アレックス・ジェームス(ブラー)、フラン・ヒーリー&アンディ・ダンロップ(トラヴィス)、PJ ハーヴェイ、ティム・ウィーラー(アッシュ)、ギャヴィン・ロスデイル(ブッシュ)、バッドリー・ドローン・ボーイ)、etc.。現在オフィシャルでは公開されていないようです。

下記はGouge』 よりデヴィッド・ボウイの発言を抜粋&意訳。

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初めてピクシーズを聴いたのは、確か1988年頃だったと思う。80年代のアメリカ全体でも一番強烈で影響力のある音楽だと思うよ、ソニック・ユースを除いてね。ヨーロッパでの成功とは違って、当初彼らはアメリカのオーディエンスにはあまり受け入れられなかった。当時のアメリカには、言うなれば大きな泥濘みたいなものがあってね、そこを通り抜けて表舞台に出てくるっていうのは、かなり大変だった思うんだ。

ピクシーズを重要なサウンド・バンドたらしめる、三つの要素があると思う。一つは静と動のダイナミクス。Aメロはすごく静かに進んで、サビで一気に噴火してノイズの炎にまみれるっていう、その構成。今では当たり前だけど、当時はそうでもなかったんだ。それが一つ目。
二つ目は、チャールズ(ブラック・フランシス)が取り上げる言葉の並べ方の面白さだね。当時にしたら結構キツい内容だったと思うけど。彼の詞っていうのは、いってみれば「In The Garden」(イエス・キリストの事を歌った賛美歌)みたいな感じなんだけど…別々のテーマがあって、その中で彼の言葉の配置の仕方っていうのがとても変わっていてね。すぐ興味を持ったよ。彼の想像力だね。ほとんどの人は想像力というものをファンタジーだと思っているけれけど、僕はそういう風には使わない。想像力っていうのは、物事の関係性を理解し、それらを使ってテーマに命を吹き込む為にあるんだ。彼はそれを軽々とやってのけている。ユーモアと熱意を盛り込んでね。そういう素晴らしいセンスが彼のやっているすべてのものごとの基本としてあるね。
そして三つ目はジョーイ・サンティアゴのギターの音色。彼はギタリストとして酷く過小評価されていると思う。やっぱり質感だね、良い意味で普通じゃない音の質感。

当時とても強烈だった曲のひとつが「Debaser」。一般的な宗教観というとてもアメリカらしいテーマで、そいういうのがアメリカ人の心にしっくりくるんだろうね。

チャールズはステージ上では〈叫ぶ巨大な肉塊〉って感じでさ(笑) それは彼の良さだよね。すごく人目を引くよ。

ある時ピクシーズを〈狂ったビートルズ〉って表現したことがあって。初期のチャールズの作った音楽を表す、いいフレーズだと思うんだけど。「U-Mass」なんて正にそんな曲の一つだよね。好きだな、あの曲。彼らはロックの表現スタイルを変えたよ。彼らが出てくる前はああいうスタイルは存在しなかった。

PIXIES – U-Mass (Live at Positivus Festival 2017)

よく言われてることだけど、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドってアルバムを出したけど、全然売れなった。でも彼らのアルバムを買った人はみんなバンドをやり始めたっていう。それはピクシーズにもそのまま言える事だと思う。彼らの音楽を一度聴いたら、きっとバンドを組みたくなるよ。


最後のヴェルヴェット・アンダーグラウンドを引き合いにだすあたり、さすがです。

もともと、ギターのジョーイ・サンティアゴとブラック・フランシスは大学のルームメイト。当時ジョーイがブラックにおすすめしていた音楽の一つがボウイで、ブラックはボウイの影響も口にしています。

1993年ピクシーズ解散後、ブラック・フランシスはフランク・ブラック名義でソロ活動を開始。1997年1月8日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われたボウイの生誕50周年ライブにゲスト出演して共演。ボウイの曲(「Scary monsters」「Fashion」)を歌っています。ボウイはじめ派手な衣装に身にまとっているバンドメンバーに対し、ブラック・フランシスは地味なシャツとジーパンで登場。ギャンギャンに浮いており、インパクトあります。その時の写真↓メンツが豪華です。


その後ボウイは2002年発表のアルバム『Heathen』でピクシーズの「Cactus」 (『Surfer Rosa』収録)をカバー。また、ボウイ亡き後に開催されたトリビュートコンサートにピクシーズは出演し「Cactus」を演奏しています。

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