マーク・リボー 「親愛なるスティーヴ・アルビニへ」 (2015)

マーク・リボーは1954年生まれのアメリカ人ギタリスト。

1984年、サックス奏者のジョン・ルーリー率いるラウンジ・リザーズ(Lounge Lizards)に、アート・リンゼイの後任として加入。『No Pain for Cakes』(1987)、『Voice of Chunk』(1988)の制作に参加。その他、トム・ウェイツ、エルヴィス・コステロ、ジョン・ゾーン、エルトン・ジョン等ともコラボレーションを行っています。ソロ作品は20作以上。


一方でリボーはコンテンツ・クリエイターズ・コーリション(Content Creators Coalition/ C3)という団体の共同創設者です。C3はアーティスト自身が運営するNPOで、デジタルドメインでアーティストの許可なく無償で配信され続けるコンテンツの権利を守ることを理念としています。

2015年、スティーヴ・アルビニの『著作権というアイデアはもう古く、期限切れだ』といった趣旨の発言がbillboard誌に掲載されました。それに異論を唱えたリボーは「Dear Steve Albini」と題した手紙を公開しました。以下はその和訳です。原文はこちらから読めます。

Shellac, the noisy rock trio fronted by Steve Albini, will put out a...
スポンサーリンク

親愛なるスティーヴ・アルビニへ

私は、レコーディング・アーティスト、ミュージシャン、そしてC3というデジタルドメインにおける経済的正義を求める現役芸術家団体の一員として、この手紙を書いています。

最近billboard誌に掲載された記事の中で、あなたは著作権を『期限の切れたコンセプト』であると述べました。

あなたはさらにこうも述べています。『著者がその著作権を所有して、それを使いたい人、見たい人はその人物にお金を払わなきゃいけないというモデルは、もう古いし期限切れだ』。

もしあなたが本当に『一度表現されたアイデアは共有知性の一部になり、一度表現された音楽は共有環境の一部になる』と信じているのなら、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス1にサインをして、ご自身の全作品をパブリックドメインにしませんか?

それともあなたは、広告料を上げる釣り記事のごとく、支払いも許可もなしに私たちの作品を利用して広告収入で何十億も稼ぐGoogleや他のテクノロジー企業からやってきた回し者のみじめな偽善者なのですか?

現役アーティストとミュージシャン、少なくとも前作の制作費の元が取れないと新しいレコードすら作れない仲間たちは、あなたの返事を待っています。

心を込めて

マーク・リボー


この直後、アルビニはC3のフェイスブックページでリボーに返信します。

Steve Albini's Shellac touring, playing Primavera Sound, Brooklyn, W...

脚注

  1. クリエイティブ・コモンズ(Creative Commons)によって提供されている「作品を公開する作者が『この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。』という意思表示をするためのツール(公式サイトより)。
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Follow

スポンサーリンク