ストレート・エッジを語るイアン・マッケイ (2009)

〈ストレート・エッジ〉という思想(subculture)の基本は「NO アルコール」「NO タバコ」「NO ドラッグ」。さらには「NO 遊びのセックス」「NO カフェイン」「ベジタリアンになる」というところまでいく人も。

「ストレート・エッジ = イアン・マッケイ」というイメージですが、その前にも同様のステイトメントを出していたバンドはいました。

イギリスのヴァイブレーターズは1977年に「Keep It Clean」 という曲を発表しています。(ちなみにベルファストのパンクバンド・Stiff Little Fingers のバンド名の由来は Vibrators の曲から。)

アメリカではモダン・ラヴァーズが1981年に 「I’m Straight」という曲を発表しています。

また、ハードロック・ギタリストのテッド・ニュージェントは酒もドラッグもやらないことで有名で、ストレートエッジ思想に強く影響を与えているといわれています。

マイナー・スレットは1980年にワシントンD.C. で結成。81年にEP 『Minor Threat』を発表し、その中に「Straight Edge」という曲が収録されてます。歌詞の内容は上記の思想を包括しているものかといえばそうでもありませんが(どちらかといえば「Out of Step」がそれですね)、この曲名がストレート・エッジ思想の由来になり、その後急速に広まっていきます。当のイアン・マッケイ本人は、ムーヴメントにしようなんてつもりは微塵もなかったそうですが。

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2009年にストレートエッジを題材にした『EDGE』というドキュメンタリーが作られています。

EDGE (Perspectives on Drug Free Culture) – DVD Trailer – Compassion Media

「ストレート・エッジという言葉を作ったのは僕だよ」と言ってますね。DVD絶賛発売中と出ていますが、2019年現在も販売されているかは不明です。

以下は同ドキュメンタリーからイアン・マッケイの発言の一部を抜粋、意訳したもの。


ストレート・エッジというのは…ブレずにいるっていうことは、自分の生き方を熟慮した上での結果なんだ。考えてもみなよ。『どうして自分に毒を盛りたいのか?』って。これは思考の過程だよね。『生きていたくないのか?そんなことする目的はなんだ?』って。考えてみたほうがいい。だから僕の中では、ベジタリアンであることはストレート・エッジの論理の延長なんだ。なぜなら、自分の身体に何を摂取するかを考えていくわけだよね?僕は『どうしてベジタリアンになるか?』じゃなくて、むしろ『どうしてベジタリアンにならないのか?』って思うんだ。『何故あなたはベジタリアンなんですか?』って聞かれたりするけど、逆になんでベジタリアンにならない方がいいんだい?その理由を一つでも教えてくれよ。ベジタリアンになるべき理由は10個はあるよ。じゃあならないべき理由は?

よく『ビタミンなんて(錠剤で)摂取できるよ?』とかって言う人がいるけど、おいおいって感じだよ。そういうことを言う人は大体、ビタミンのことなんかどうでもいいんだよ。人々がベジタリアンじゃないほとんどの理由は、便利だから。ただそれだけさ。ベジタリアンでない方が楽な社会で育ってきたって、それだけなんだよ。でもちょっと考えてみてほしい。僕は考えたよ。なぜベジタリアンになるべきかって。理由はあった。明らかだ。ごく自然な流れだし、それって人生をどう生きていくかを考えるのと同じじゃないかな。でもだからと言って、『ベジタリアンじゃない人は馬鹿だ』なんて思ってるわけじゃないよ。そんな風には思わないし、ベジタリアンじゃない人が嫌いでもない。僕はそんな風に人を判断したりはしない。ただ身体によくないと思う。何が問題かっていうと…自分の行動にもっと感心を持つべきだよね。もし君や友人が、酷いことや自滅的なことをしていたなら、傍にいようとするよ。心配だから。でもその人の人生において何をすべきかって、それを決めるのは僕じゃないよ。


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